【想起】一覧性で思い出す



いろいろな本を読みますが、印象に残った部分をどう記憶に残すかは、非常に大きな問題です。図書館から借りてくる本もあることから、本への書き込みはできません。このため、付箋を貼っておき、後で読み返したり、またはメモ書きとして残しておくわけです。

しかし、思い出す際には、結果的に、それらを読み返さなければ、頭の中にイメージとしての全体像が思い浮かばないわけで、また時間がかかってしまいます。そのうち、付箋やメモ書きをやめ、自分の本に思い切って重要な部分には蛍光ペンでセンを引くことをやってはみましたが、結局は、みんな忘れてしまうンですね。思い出すことさえできない、ということになるわけです。

すでに忘れてしまったことを、どうすれば鮮明に思い出すことができるのでしょうか。この問題を解決するのが、「一覧性」というまとめ方です。

対象となるものが「一覧性」のあるものであれば、素早い認識とともにその全体像をイメージとして記憶する(つまり思い出す)ことができるということですね。「既存知識(有能)」で考え、忘れることで「無能状態」になり、「一覧性」の資料で「思い出し」(知識復活)というサイクロで、新たな知識創造ができるものと考えたわけです。

「地図」は一覧性を代表するいい例です。ジョルジュ・ジャン*1によれば、「地図の作成者は単に的確な写実的内容を伝えるだけでなく、読み手の潜在的意識を刺激すべく視覚的イメージについても、十分な意図をもってデザインしているということである。」、さらに「地図を読む際には、読み手の目的によりその主体が変わってくる。たとえば急いでいるドライバーであれば、目的地やそこまでの距離や障害だけを読み取る。」と述べています。前者は、<作成者>の意識であり、後者は<読み手>の意識ですね。

「一覧性」により、対象をイメージとしてとらえることは感覚的であり、時間的経過からも、若干の誤解があるかもしれませんが、すばやく「思い出す」ことにおおいに役に立ちます。本質的な内容を結論としてまとめることから、「一覧性」を高めた表現は、いいかえれば、「思考の帰納法的表現」のひとつといえるのかもしれません。

対象を忘れる際には、「一覧性」を高め「わかる」、つまり全体像をイメージとして瞬時に捉える、ということが重要なンですね。